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カメットマメ知識 第67回『フェイルセーフとは?』

2024年11月1日

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フェイルセーフとは、システムや装置が故障または異常を起こした時に、
人命に危険を及ぼす事故や被害を防ぎ、安全な状態を維持するために
設計された機能やシステムです。
弊社においても、この機能が搭載されて製品が多数ございます。

フェイルセーフを導入するメリット

事故防止につながる

リスク検知や安全機構の設置により、操作者が間違った手順を取った場合や
誤った方法で機器を使用しようとした際に、システムがハードとソフトの
両面からその行為を阻止します。

メンテナンスや修理コストを削減できる

現場における機器やシステムのトラブルは人的ミスによって発生することも
あるため、フェイルセーフの仕組みが実装されていることで、故障やシステム
ダウンのリスクを下げることが可能です。故障やトラブルの件数が減少すれば、
中長期でのメンテナンスや修理のコストの減少が期待できます。

作業者の負担を軽減できる

作業する人が事故を回避するための手順を覚える必要がなくなり、業務負担を
軽減することができます。作業者に対する研修や指導も少なくできることから、
教育コストも軽減することが期待できます。

フェイルセーフを導入するデメリット

コストの増加につながる

開発にはベース設計に追加の工程と資源が必要であり、これが製品の全体的な
コストの増加につながります。特にいくつもの複雑なシステムを組み合わせた
設備や機器では安全機能を組み込むための開発費用が大きくなる可能性があります。

システム依存による安全意識の低下

フェイルセーフの仕組みが機能している場合、現場の従業員は安心感を持って
業務を進めることができます。しかし、その安心感が油断につながり、結果
として大きな事故につながることも考えられます。

設計の柔軟性が低下する

フェイルセーフによって安全性が向上する一方で、システム設計などの柔軟性が
低下し、業務に悪影響を及ぼす可能性があります。

フェイルセーフの事例

信号システム

鉄道の信号システムでは、信号機が故障した場合に列車を停止させる安全装置
などがあります。道路の信号機も電力供給の故障や制御装置の異常に対応できる
ように、バックアップシステムを備えています。

ブレーキシステム

例えば、油圧ブレーキシステムにおいては、主系統に異常が発生した場合に備え、
副系統が機能するようになっています。これにより、もし主系統に漏れや故障が
生じた場合でも、副系統が作動し車両を停止させることができます。

発電所の冷却システム

原子力発電所やその他の発電所では、冷却システムの導入によって安全性が高められ、
事故のリスクが最小限に抑えられています。原子炉は冷却に失敗すると重大な事故に
つながるため、多重の冷却系統が設けられています。

エスカレーター

ステップの隙間に異物が挟まったり、過度の重荷がかかったりした場合に自動的に停止
する機能があり、使用者の安全性が高められています。

電子レンジ

レンジ内部の温度を監視し、特定の温度を超えると自動的に電源が切れ、発火などの
トラブルを防ぎます。また、ドアが開いている間はマイクロ波が発生しないように
安全装置が設計されており、誤ってドアが開いた状態で運転されないように設計されています。

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