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カメットマメ知識 第43回 『熱処理とは?』

2016年12月8日

焼入れ

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熱処理とは?

熱処理とは、金属材料を融点以下の適当な温度に加熱し冷却速度を調節
して所定の性質・状態を与える処理の事です。
”熱して冷やす”ことで鋼の性質を変化させます。

 

熱処理の種類

一般的熱処理
種類 処理方法 効果
焼きなまし 鋼を適当な温度に加熱し、一定時間その温度を保持した後に除冷 内部応力の除去/硬さの低下/加工性の向上
焼きならし 鋼を所定の高温まで加熱した後、一般的には空冷で冷却 金属組織の結晶を均一微細化させて、機械的性質の改善や切削性を向上
焼入れ 金属を所定の高温状態から急冷 材料を硬くして、耐摩耗性や引張強さ・疲労強度の向上
焼戻し 焼入れまたは焼きならしを行った鋼を所定の温度で再加熱 内部ストレスの低減/硬さを必要とする場合200℃で低温焼戻し/強靱性を必要とする場合400℃で高温焼戻し

 

表面熱処理
種類 処理方法 効果
浸炭焼入れ 低炭素鋼の表面から炭素を侵入させた後、焼入れを行う 炭素濃度の高い表面は硬く、芯部は低炭素なので焼入れしても硬くならず強靱性を向上
窒化処理 鋼の表面から拡散侵入させた窒素が様々な金属元素と化合し硬い窒化物を形成 耐摩耗性、耐疲労性、耐腐食性、耐熱性の向上
高周波焼入れ 高周波誘導電流を利用して鋼の表面だけを急速に熱し急冷 耐疲労性と耐摩耗性の向上

 

硬さの単位

硬さの単位は、以下のものが一般的です。
これらはいずれも計測方法や基準が違い、値も異なっています。
※クリックすると硬さを換算した一般的な目安が表示されます。
ロックウェル ビッカーズ
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