2016年12月8日
ノイズは、内部雑音と外部雑音に大きく分かれます。 |
ノイズ分類表 | |||
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種 類 | 発生原因 | 発生場所 | |
外 部 雑 音 |
熱雑音 | 電子の不規則な熱運動により発生 | 抵抗、トランジスタ |
ハム雑音 | 電源トランスの漏れ磁束、平滑回路の機能不十分により直接回路へ交流分が混入し発生 | 電源トランス、ヒータ回路、パイロットランプ | |
ショット、フリッカ雑音 | 電子放出やキャリアの時間的不均一によるもので導電率の変化、印加電圧により発生 | トランジスタ、電子管 | |
誘導雑音 | 回路や配線、部品相互間の静電誘導、磁気誘導、電磁誘導により発生 | プリント基板、配線管 | |
クリック雑音 | 回路の接触不良により発生 | 端子端、開閉器、接点 | |
内 部 雑 音 |
放電 | 放電を利用した装置、高圧の送電線及び自然界の放電現象により発生 | 自動車のイングニッション、溶接機、放電加工機、蛍光灯、雷放電、送電線 |
放射電波 | 高周波の電磁波が直接機器や線路に侵入し発生 | 無線機、レーダ、パソコン、OA機器 | |
誘導電波 | 大電力の送電線と接近している低レベルの信号線に影響を与え発生 | 配電盤、送電線、動力線 | |
電子的スイッチング | SCRやパワートランジスタの開閉時のように電流の急激な変化により高周波のノイズが発生 | スイッチング電源、インバータモータ、インバータ調光器、SCR、トライアック | |
接点開閉過度時 | リレー、ソレノイドなどの開閉時のサージやインラッシュカレントなどにより温度的雑音として発生 | リレー、モータ、ソレノイド、白熱ランプ、電磁弁 | |
配線、接地、抵抗 | 接地抵抗や電線のインピーダンスによる電位差で発生 | 接地、電線、プリント線導電部 |
①伝導雑音:電子機器の電源ライン、信号ライン及びアースラインにのってくるノイズ ②空中伝播雑音:無線機、テレビ及び高周波炉などの電磁波が直接侵入するノイズ ③直接放電雑音:人体が持っている静電気が電子機器に直接放電するノイズ |
信号に対しノイズが印加される状態には次の二つの形態があります。 (R=負荷 Vn=ノイズ源 Vs=信号源) |
各種電子機器は技術の進歩により耐ノイズ性が強くなってきていますが ノイズの発生という伝播の形態は複雑で、使用場所によって異なるため 実際の機器において確認し、最適な対策を行う必要があります。 ノイズ対策としては以下の3つが挙げられます。 |
対 策 | 内 容 |
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抑 制 | 電磁開閉器などの誘導負荷の場合、ダイオード・バリスタ・CRなどのサージキラーをつけることにより、ノイズの発生を少なくする事が可能 |
遮 断 | 信号が微弱の場合、特に信号機の配線について注意する必要があるがシールド線やツイストペア線を使用することが望ましい 直流電流の場合は0(ゼロ)Vラインの接地、交流電源の場合はラインフィルタの使用が効果的 |
分 離 | ノイズを発生するモータ・電磁開閉器・ソレノイドなどから離して設置、配線も分離して別配管・別ダクトとすることが望ましい |