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カメットマメ知識
第63回『ショットピーニングとは?』

2022年11月18日

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ショットピーニングとは、研磨材やメディアと呼ばれる無数の球状粒子を被加工物に
高速で衝突させる冷間加工法の一種であり、これにより塑性変形が生じて、圧縮残留
応力による亀裂進展の抑制や表面硬度上昇による耐摩耗性向上などの表面改質を図る
ことができます。
ショットピーニングは長時間、連続して酷使され、疲労が激しい部品に効果的です。

ショットピーニングの原理

ショットピーニングによって球状粒子が被加工物へ衝突すると、衝突部直下がくぼみ、
周辺部を押し広げる塑性変形域が形成されます。塑性変形域は加工硬化で強度が高くなり、
変形していない周囲の拘束によって圧縮残留応力が生じます。

被加工物に微小な亀裂などの傷がある場合、欠陥部分が押しつぶされて改善されます。
すなわち、表面状態の改善と表面強度の上昇により亀裂の発生が抑制されます。

ショット材の種類

  • スチールビーズ:一般研掃用としてよく使用される
  • ステンレスビーズ:延性がよく、ほとんど摩耗しない
  • ガラスビーズ:脆く比重も小さいことから軽度のピーニングや梨地加工に使用される
  • セラミックビーズ:寿命が長く、比重が大きいことからピーニング効果が高い
  • カットワイヤ:線材を短くカットしたため球状ではない。安価なためよく使用される

ショットピーニングの適用例

  • ギアなどの駆動部品
  • 金型部品
  • 切削工具
  • 航空機部品
  • ばね
  • プラント圧力容器  など

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