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カメットマメ知識 第62回『PEEKとは?』

2022年9月16日

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『PEEK』は正式には、ポリエーテルエーテルケトンという名称で
ビクトレックス社が物質特許を取得1982年から1999年まで市場を独占し、
熱可塑性ポリマーの中で最高の性能を有する樹脂で見た目が灰色で、
「スーパーエンジニアリングプラスチック」に分類されており、
耐熱性、機械的強度があり寸法安定性が高いため、様々な製品に使用されています。

PEEKの特徴

耐熱性

融点が334℃と非常に高温なため、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂です。

耐薬品性

酸やアルカリ、有機溶媒にも耐性があります。
ただし、濃度が高い場合は注意が必要です。

機械的強度

物質が脆くなり、壊れてしまうことに対して抵抗力を持つ靭性や、外部からの衝撃へ耐性が非常に高い性能があります。 引張強度は90MPa以上、引張弾性率は3000MPa以上、伸び率は25%

難燃性

燃えにくく、燃焼時の煙や有毒ガスなどの発生が他の素材と比べて少量

PEEKの用途

  • エンジンなど高温部を含む自動車部品
  • 電線被覆や電気・電子関連部品
  • 電子回路基板
  • 医療機器
  • 薬品・溶剤・腐食性ガス製造ラインの部品
  • 航空宇宙関連の材料部品

PEEKのグレード

ガラス繊維強化グレード

ガラス繊維が強化されているため、曲げたりねじりの力を加えても形が変形しづらくなる剛性や、耐クリープ性という耐性を持っています。形が変わりにくい物であるため、寸法精度が上がる利点があるグレードです。

炭素繊維強化グレード

カーボン繊維をより強化させたもので、ガラス繊維強化グレード以上に剛性を持つことができ、性能も似通っています。熱伝導率が約3倍以上あるため、熱を早く放散させることが可能です。よって、静電気対策に使われるケースが多くあります。

高摺動性グレード

機能性を付け加えるために使われることが多い炭素繊維やPTFE(四フッ化エチレン)という化学物質を充填したもので、滑らかさがあり、耐摩耗性もより向上します。

自社製品での利用

当社取扱製品の構成部品でもPEEKは使用されています。

レーダー式レベルメータ 小型静電容量式レベルスイッチ

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